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道草雑記帖

「神楽坂 暮らす。」店主の備忘録/日々のこと/器のこと

若い九州

先週は出張で九州北部四県を廻ってきました。 18年ほど前にこの仕事をはじめてから、九州のものづくりに興味を持つようになり、訪問した回数は数知れず。今回は二年ぶりの訪問です。 新しい窯元や工房を回ることはなかったのですが、有田や小石原で勝手知っ…

お鷹ぽっぽ

民藝品と呼ばれる手仕事には、それぞれ地域的な背景と歴史的な経緯があるもの。 それを無視して、むやみやたらに『デザイン』という『手』を入れてしまうと、民藝品本来の意味が失われてしまうことがあります。 以前、愛媛の両村信恵さんに新作として「白い…

鳥と羊毛

今年はトリ年ということで、2月3日から、陶、彫金、木工、張子などいろいろな素材を使って鳥を象った作品を集めた「トリノイチ」という展示を開催しています。 店ではおなじみになっている作り手さんが多い中で、久々に出品してくれたのが、torikomono・岩田…

花とこけし

こけしと言えば、コレクターズアイテムといおうか、マニアックな代物といおうか、工藝の中でもちょっと特殊なポジションのもの。 奥深い世界なので、これまでは手を出すまいと思ってきたのですが、2017年しょっぱなの企画展において、とうとう手を出してしま…

福良雀

前田ビバリーさんの張子については、前回のブログで書きましたが、今日は、その記事の画像の中にあった張子、「福良雀(ふくらすずめ)」のお話をちょっとだけ補足的に。日本人が古来愛してきた吉祥の意匠はいろいろありますが、この福良雀もそのひとつ。『…

めでたい張子

「器屋」だと名乗りながらも、器とは関係のない郷土玩具や民藝玩具などに心奪われてしまっている今日この頃。 出張や旅行で地方に行くと、土地によってそれぞれ特色ある玩具があって、そういうものを見るのも旅の醍醐味だなあと思っています。 郷土玩具の中…

鶴と亀

鶴は千年、亀は万年。 どちらも古来、工藝のモチーフとしてたびたび用いられてきました。時代は下り、高度に文明化された現代においても、鶴と亀は長寿の象徴で、とてもおめでたいもの。 自身の人生の安寧や家族の健康を願う気持ちというのは、その根っこの…

酉の張子

使い勝手の良さから、最近はお店の情報発信をインスタグラムに頼ってしまい、オンラインショップやブログなどの更新が滞りがち。 もっとバランスよく、必要としてくださる方に向けて、伝えるべき情報を提供しないといけないなあ、と少々反省気味な店主です。…

福島の刺子織

以前、やきものの生産形態の話について、『窯元の器』という記事で書いたことがありました。 やきものの生産形態については大まかに分けて、①工場生産品、②窯元(工房・職人)の品、③個人作家の品、の三種類があるという話をしましたが、この分類の仕方は、…

お守り犬

お土産と呼んでしまうと語弊があるけれど、先週訪れた奈良の法華寺で授与していただいた土人形『お守り犬』がかわいくて、グッとくる。法華寺は聖武天皇のお妃である光明皇后の発願による尼寺なので、ものすごく長い歴史を持っていることになります。 昨日の…

竹を編む

もう三年くらい前になるけれど、三浦しをんさん原作の「舟を編む」という映画を見ました。 広辞苑的な国語辞書(作中では「大渡海」)の編纂に没頭する若手編集者が、持ち前の粘り強さでそれを完成させるまでの物語。膨大な時間と知識が注ぎ込まれる作業を静…

紅白の姫だるま

愛媛県道後温泉の姫だるまは、赤い衣の中に愛らしい女の子の顔がちんまりと納まっている伝統の郷土玩具です。 昨秋開催した企画展「愛媛のてしごと」で展示販売したところ、予想以上の反響があって、ちょっとびっくり。「姫だるまはありますか?」というお客…

てわざ

前回の記事では、長崎の作り手・小島鉄平さんの手になる愛らしいスリップウェアを紹介しました。あの記事を書いたあと、長崎を訪れた2年前の画像を見返していたら、小島さんの工房で撮った資料画像が数枚出てきました。板状にした土に泥漿(化粧土)を掛け、…

ウールの椅子敷き

見た目にもあたたかなウールの椅子敷き。 長崎在住の中村亜紀子さんの手になる画像の作品は、ウール100%の毛糸を束にして、木枠に張った木綿の縦糸に結びつけて織り上げたもの。この結び方は「トルコ結び」と呼ばれているもので、ペルシャ絨毯やギャッペや…

金工 小さな工藝

昨日放送のテレビ東京『美の巨人たち』は、幕末~明治期に活躍した伝説の金工家・正阿弥勝義の特集。その技術の極みとも言える『古瓦鳩香炉』を中心に、超絶技巧と称される細かい手わざによって作られた金工作品を紹介していました。 出会った瞬間の驚き、そ…

しめ飾り

現在開催している展覧会『愛媛のてしごと』で、訪れる人の目を惹いているのが、上甲清さんの手になるしめ飾り。 素朴な造形の中にあしらわれた美しい十字状の宝結びは、上甲さんの考案によるオリジナルの意匠なのだそう。たわわに実る稲穂には、『新しい年が…

童心に帰る

絵本の形をした土井朋子さんのオブジェ。 さまざまな技法を駆使したガラス作品で、ブレーメンの音楽隊のワンシーンを象ったものです。土井さんの手仕事は間違いなく『乙女心』をくすぐるけれど、女性だけではなく、僕のようにいい年をしたオジサンの『親爺心…