道草雑記帖

「神楽坂 暮らす。」店主の備忘録/日々のこと/器のこと

しめ飾り

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現在開催している展覧会『愛媛のてしごと』で、訪れる人の目を惹いているのが、上甲清さんの手になるしめ飾り。
素朴な造形の中にあしらわれた美しい十字状の宝結びは、上甲さんの考案によるオリジナルの意匠なのだそう。たわわに実る稲穂には、『新しい年が実り多き豊かな一年になりますように』という無垢ですこやかな祈りの気持ちが感じられます。
こちらのお飾り、今回は参考出品として展示していますが、年末には数量限定で販売するつもりです。

地産地消的に生産される手仕事をなんでもかんでも東京に集めて販売するのが果たしていいことなのか、という根本的な疑問も頭の片隅にはあるけれど、店を営む者としては、美しい手仕事を見つけたら、やはり自らの手で販売してみたくなるもの。
ただ、その際にも商売人としての良心が必要なんじゃないかな、というのが僕の考えです。
上甲さんの負担にならないように、また地元に息づく生活リズムを壊さないように、十分留意しながら可能な分を少しだけ分けてもらおうと思っています。
過不足なく、本当に気に入っていただける方々の手元に渡るように。勝手な言いぐさかもしれませんが、そんな思いを込めて紹介したい手仕事なのです。


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