道草雑記帖

「神楽坂 暮らす。」店主の備忘録/日々のこと/器のこと

酒眉 vol.3

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仕事柄、編集出版関係の方々とのお付き合いが多いのですが、昨年末から彼らとともに『酒眉(さけび)』という同人誌を作っています。
タイトルのごとくお酒好きの諸氏が集まっているので、お酒一色の冊子になるかと思いきや、参加者が増えるたびにバラエティー豊かな構成に。料理、短歌、フォトエッセイ、小説、マンガ、対談などが寄稿されています。
そんな酒眉の第3号が、先週発刊されました。今回は前号よりさらにパワーアップし、充実の100ページ。体裁も、これまでは週刊誌風の中綴じだったのが、今回は耐久性のあるアジロ綴じになり、本格派の薫りを漂わせております。
僕は、第1号から書いている『器のイロ』という連載コラムを、今回も引き続き寄稿。器を『色彩』という観点から解きほぐして料理との相性を考えてゆこうという趣旨のコラムです。
1回目と2回目はわりとすらすらと書けた上にみんなに褒めてもらったので、『文章を書くのなんて余裕だよね、ふふふ』などとタカをくくっていたんですけどね。いやー、今回は苦しみ抜きました。前より面白いものを書いてやろうというスケベ心に足をすくわれて、推敲の迷路にはまり込み、焦点の定まり切らない悪文になってしまったよ…。
次回は、今回の失敗を糧にして、スケベ心など起こさずに分をわきまえた原稿を書きたいと思います。シロウトらしく。

そんな個人の反省はさておき、他の方々のページはどれもおもしろい!さすが、モノを書くことを生業にしている人たちは違うなあと感心しきり。プロの底力を見たような気がします。
出版不況と言われて久しい昨今、雑誌の編集に関しては『広告料が頼り』という側面があるそうです。スポンサーの意向を無視できないため、なかなか思い切った企画を記事にしにくい状況なのだとか。でも、そんな状況に忸怩たる想いを持っている編集者諸氏も多いわけで、『酒眉』はそんな彼らの『叫び』でもあるのです。
部数が限られていますが、『読みたい!』と思ってくださる方には、店頭でこっそりお渡ししています。ご希望の方は、店主まで。


神楽坂 暮らす。 オフィシャルページ http://www.room-j.jp