道草雑記帖

「神楽坂 暮らす。」店主の備忘録/日々のこと/器のこと

益子のスープカップ

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関東を代表するやきものの産地と言えば益子ですが、前の職場に勤めていた時代は、愛知以西の窯業地を廻っていたためにあまり縁がありませんでした。現在のように益子に重心を置くようになってからは8年くらい。やきものに携わって17年になる僕の職歴の中では、まだ日が浅いお付き合いだと言えるかもしれません。
そんな中でご縁が続いているのが、和田安雄さんの窯元・道祖土和田窯(さやどわだがま)。和田さんの師匠にあたる合田好道さんはアーティスティックな作品を多く生み出した人だけれど、和田さん自身は益子民藝が持つモダンさをシンプルな技法で表現する、奇を衒わない作り手です。

画像のスープカップは、僕が常々考えている『スタンダード』と和田窯らしい『手わざ』との接点を見つける共同作業をゆっくりと進めてきた中で生まれた器。形状とサイズと釉薬の掛け方などの指定をして作ってもらったものです。
このスープカップ以外にも数アイテムの器を作っていて、派手さこそないけれど、スタンダードという言葉をしっかり咀嚼できたシリーズだと自負しています。
『KURASU』という名前で、神楽坂にある当店と、益子にある陶庫にて販売中です。


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