道草雑記帖

「神楽坂 暮らす。」店主の備忘録/日々のこと/器のこと

ウールの椅子敷き

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見た目にもあたたかなウールの椅子敷き。
長崎在住の中村亜紀子さんの手になる画像の作品は、ウール100%の毛糸を束にして、木枠に張った木綿の縦糸に結びつけて織り上げたもの。この結び方は「トルコ結び」と呼ばれているもので、ペルシャ絨毯やギャッペや緞通にも使われている技法です。
ウール作品ならではのモコモコ感で、柔らかすぎず硬すぎず、なんとも言えないやさしい手触りに心なごみます。

中東由来の技法で織られているのでエスニックな雰囲気はありますが、色彩に関しては日本の風土や生活にあったやわらかな感覚を持っています。
これは中村さんの創意工夫によるもの。部分的に、茜の根や蜜柑の皮などの天然染料で染めた毛糸を使用することで、このようなやさしい雰囲気に仕上げることができるのです。

間もなく冬至
寒い冬は苦手だけれど、こんなあたたかな手仕事とともに冬の暮らしを楽しんでしまおう、という趣向もありなのでは。椅子敷きとしてだけではなく、床に敷いて座布団代わりにしてみてもすてきです。


神楽坂 暮らす。 オフィシャルページ http://www.room-j.jp
中村亜紀子作品ページ http://www.room-j.jp/shop/products/list.php?category_id=373