道草雑記帖

「神楽坂 暮らす。」店主の備忘録/日々のこと/器のこと

てわざ

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前回の記事では、長崎の作り手・小島鉄平さんの手になる愛らしいスリップウェアを紹介しました。

あの記事を書いたあと、長崎を訪れた2年前の画像を見返していたら、小島さんの工房で撮った資料画像が数枚出てきました。板状にした土に泥漿(化粧土)を掛け、それが乾かぬうちに、異なる色の泥漿を詰めたスポイトを使って、器用に紋様を描いてゆく様子が写っています。
お菓子作りのような制作工程。ラテアートにも近いかな。時間をかけてじっくり作業するのではなく、スピード感が大事な仕事で、次から次へと作品が生まれてゆく様子は興味深いものでした。
手仕事はどうやって生まれてゆくのか―。そういうシーンに寄り添ってみると、できあがった作品に触れたときに愛しさが増すような気がします。今年も引き続き、作り手のてわざには注目してゆきたいと思っています。


神楽坂 暮らす。 オフィシャルページ http://www.room-j.jp