道草雑記帖

「神楽坂 暮らす。」店主の備忘録/日々のこと/器のこと

和と洋

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僕は、染付の器が大好き。
そんな僕の独断と偏見に満ちたセレクトによって、店内は全日本染付祭りのようになっているわけですが、同じ青い色の絵付けであっても、作り手によって筆使いや発色のさせ方が千差万別なので、それぞれに妙味があって、これもまた一興ではないかと思っています。

そんななか、砥部の池本窯から、新たに染付のマグが入荷。
今回は、「洋のアイテムであるマグに、和の紋様である網目を入れてもらう」という冒険をしてみました。一般論で言えば、マグに和柄を入れるとダサくなる場合が多いけれど、そこは、さすが朝鮮白磁や初期伊万里に精通した池本さん。朴訥なフォルムに闊達な筆使いで描かれた網目紋は、枯淡の風合い。持ち味を十分に活かして、生活にすっと馴染む洒脱な作品に仕上げてくれました。

和だとか洋だとかの垣根を越えて、スタンダードっていうのはこうやって生まれるものなのかな。
そんなことを考えつつ、さっそく店の棚に並べました。


神楽坂 暮らす。 オフィシャルページ http://www.room-j.jp